焼酎蔵:大石酒造(鹿児島県)

120年守り続ける小さな焼酎蔵
鹿児島県阿久根市、海と山に抱かれた土地で、明治32年創業の蔵は焼酎を120年以上守り続けています。

初代・長次郎が免許を得た1899年、自家用酒造りが禁じられた年に生まれたのが大石酒造です。以来、小さな蔵で代々家族と仲間が支え合い、手間を惜しまず焼酎を守ってきました。五代目当主・大石啓元(ひろもと)氏は元エンジニア。研究熱心さと職人気質を生かし、自ら杜氏となり伝統と革新を融合させた焼酎造りに挑み続けています。

蔵の代名詞「鶴見」をはじめ、規格外の芋を活かした「Hi Five」など、挑戦的かつ温かみのある銘柄を次々と世に送り出しています。仕込みは地下水や湧水を汲み上げ、日の出とともに始まる昔ながらの仕事。焼酎品評会での受賞歴も多く、丁寧な造りが評価されています。小さな蔵ならではの柔軟さと探究心から生まれる焼酎は、料理に寄り添いながら飲む人の心を癒す一杯となっています。
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